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科学の忘れもの

この世界で起こることすべては、いずれ科学で説明がつき、技術で再現することができる、という考え方があります。
もしそれが本当だとしても、実現できるのは遠い将来のこと。
おそらく科学や技術が進歩するほど、世界の謎は深まるばかりという方が、ありそうな未来です。
すでに科学技術によって解決済みとされているテーマにしても、よくよく見直してみれば、落としものや忘れものだらけ。
しかもそれらは、いちばん大切で、しかも日々の生活のすぐそばにあったりするようです。
たとえば、勘や気配や予感をはじめ、合理的に説明されたように思えても、どこか腑に落ちないものは、決して少なくありません。
思えば現代文明はずいぶんたくさんの忘れものをしてきてしまいました。
しばしの間、立ち止まって、あれこれ思い出してみるときが来ているのかもしれません。
来るべき科学や技術の種は、そんな忘れものの中で、見つけられるのを、いまや遅しと待っているのです。

堀場製作所

道具を発明し、移動を繰り返すことで、人間は環境を変え続けてきました。
自然の力を畏れつつも、自然を理解し、さらには自在にコントロールしたいという想いが、宗教や芸術、そして科学を誕生させます。
しかし一筋縄ではいかないのが、自然というもの。
実は、コントロールされているのは人間の方だった、ということをしばらく忘れすぎていたようです。
自然の言葉に耳を傾け、環境の振舞いを読み解くことが、何より人間を理解することでもあります。

環境は、「ビッグデータ」より巨大なデータベースであり、コンピュータより精緻で繊細な オペーレーションシステムだったのです。
我々が蓄積しつつある膨大な分析データとともに、そんな環境の「メガデータ」や「ハイパーシステム」を解読することで、水や大気の本来のあり方を取り戻すことができはずです。

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